MR8870 日置電機のメモリハイコーダを買取いたしました。

今回は大阪府堺市より宅配買取させていただいた日置電機(HIOKI)のメモリハイコーダ「MR8870」を紹介します。

商品紹介

MR8870は、1935年に長野県で創業された日置電機が2015年に発売したメモリハイコーダです。
手のひらサイズの筐体にハイレベルな機能が数多く搭載されています。
今回はその中でも大きく3つの点について紹介します。

1.メモリレコーダ

手のひらに乗るサイズに乗るサイズにも関わらずオシロスコープ機能を搭載しています。
持ち運びしながら波形を見られるのは大変便利です。
3つの例を上げて紹介します。

1-1.電気自動車のメンテナンス

MR8870は電気自動車のメンテナンスに用いることができます。
ME8870は周波数特性DC50kHzまでカバーしているので、クランプ式AC/DCセンサを使用して始動時の電流波形の観測ができます。

1-2.インバータの出力波形確認

インバータ機器の動作解析を行う場合、高周波のキャリア信号と低周波の基本波形が同時に欲しいことが多いです。
それを可能にするのがMR8870です。高速サンプリング、ロングメモリのおかげでしっかりと観測することができます。

1-3.シーケンス制御機器の不具合の解析

工場の生産検査ラインなどのシーケンス制御機器の異常停止/警報出力の原因として、AC電源の瞬断、電圧低下などが考えられます。
MR8870は電源異常をトリガーとしてシーケンスリレー信号とAC電源系統、DC電圧系統の相関を波形として記録できるので動作解析に最適です。

2.実効値レコーダ

MR8870はマイクロハイコーダの代わりとしても用いることができます。
交流電圧、クランプ電流センサを併用することで電流の実効値記録ができます。
入力の波形を200μsecの高速サンプリングで取得し、毎秒1000回のレートでずらしながら演算することで急激な変動も見逃さない計測が可能です。
また内部メモリへの記録も可能です。
内部メモリの記録時間は最長で10,000div(100万データ)。さらにメディアへの自動保存を設定すれば常に測定しながらリアルタイムでメディアに書き込みができます。

3.小型軽量・簡単操作

日置電機の4chメモリハイコーダMR8880と比較しても体積比約7割減、重量6割減と大幅な小型化に成功しています。
ビジネスカバンにもすっぽり入るので、テスター感覚で持ち運ぶことができます。
操作がかんたんなのもMR8870の特徴です。
設定ナビが搭載されており、ナビゲーションの指示通りに操作をするだけで計測・観測ができます。
画面下にはリアルタイムテロップを搭載しており、カーソルの位置が何を指しているか教えてくれるなど新しく導入する人にも優しい仕様になっています。

スペック紹介

メーカー	日置電機(HIOKI)
商品	メモリハイコーダ
型番	MR8870
チャネル数	アナログ2ch+ロジック4ch(アナログのch間と本体間は絶縁、ロジックGNDは本体と共通)
測定レンジ	10mV~50V/div、12レンジ
分解能	レンジの1/100
端子間最大定格電圧	DC400V
対地間最大定格電圧	AC/DC300V測定カテゴリII
周波数特性	DC~50kHz(-3dB)
時間軸(メモリ時)	100µs~5min/div、20レンジ、時間軸分解能100ポイント/div、時間軸拡大:×2~×10の3段、圧縮:1/2~1/1、000の9段
記録間隔(実効値時)	1ms~1min、16設定、サンプリング周期:200μs固定、エンベロープモード常時ON
測定機能	メモリレコーダ(高速記録)、実効値レコーダ(50/60Hz/DC専用)
メモリ容量	12ビット×2Mワード/ch
外部記録装置	CFカードTYPEIスロット×1(最大2GB)
表示部	4.3型WQVGA-TFTカラー液晶(480×272ドット)
表示言語設定	日本語、英語(パネル表記は日本語)
外部インターフェース	USB2.0、シリーズミニBレセプタクル×1
電源	ACアダプタZ1005:AC100~240V(50/60Hz)、30VA バッテリパック9780:3VA、連続使用時間約2h 外部DC電源:DC10~16V、10VA
寸法	176W×101H×s41Dmm
質量	600g